乱立するキャラクター…生まれては消える悲しい現実

現在、日本にどれだけのキャラが存在するのか調べてみましたが、はっきりした数字は分かりませんでした。ゆるキャラだけでも数千体はいそうですし、それ以外を含めると万を優に超えると思います。

本格的にゆるキャラブームが始まって10年近くになります。その間に、ブームに便乗してあちらこちらでゆるキャラを含めたキャラが多数登場しました。

そんなブームに乗って誕生したキャラたちですが、みんながみんな今でも活躍しているのかと言えば、答えは「いいえ」です。

2014年、大阪府のキャラが「大量リストラ」されるという事態が起きました。大阪府には公認、準公認など合わせると総勢92体ものキャラがいたそうです。その中で、大阪府公認である31体の内、9体を残し22体をリストラしたというのです。

大阪府の各部署がキャラを作っていたのが原因だったようで、府民から「キャラが多すぎて分からない」「税金の無駄使い」などの批判を受けてのリストラでした。

さすがに92体は多いと思いますし、賢明な判断だとは思いますが、キャラ自身には罪がないだけに、何とも悲しい話です。

このように、無計画にキャラを製作したせいで飽和状態となり、どれがどこのキャラでどういう活動をしているのかなど、分からなくなっているのが実情です。

では、キャラが活動を休止を決める理由として、他にどのようなものがあるのでしょうか。もしくはなぜ活動できなくなったのでしょうか。

大きな理由の一つに、活動資金の工面ができなくなった、というのがあります。公認キャラでも、予算が出なければ活発な活動ができず、いずれ自然消滅や大阪府のようにリストラもありえます。

例えば、毎年クリスマスに保育園を訪れていたキャラがいたとします。そのキャラは去年、「来年も来るよ」と言いましたが、翌年資金の問題で活動を止めてしまったとします。

来年も来ると言ったのに今年は来なかったら、それを覚えていた子供達はなぜ、どうして、と先生に聞くでしょう。そのとき先生は何と答えたらいいのでしょうか。多分答えられないと思います。

そういうのって寂しいですよね。だから、キャラをやるからにはできる限り続けて欲しいです。子供達の夢とか憧れとか、そういう想いを壊さないで欲しいです。

他に理由があるとすれば、演者やスタッフが辞めてしまったけど、次のなり手がいない、スタッフが集まらない軽い気持ちで始めた飽きたなど、そのときは突然起こります。

自分が知っている中にも、事情で活動を辞めてしまったというキャラがいました。とても残念でなりませんでした。とても悲しかったですが、本人が決めたことですから、その決断は尊重しています。

また、演者が変わったというキャラもいます。でもキャラであることは変わりありませんので、今でも応援しています。

これからキャラを作ろうとしている自治体や個人のみなさんには、今いるキャラで活動できないか、資金などをどこから工面するのかとか、よく考えてから企画してください。

そして、キャラ活動を始めたなら、できる限り続けて欲しいです。活動が認められれば、ファンもできるし、きっと安定して活動できると思います。

ファンとしても、いつかいなくなってしまうかもということも考えておいた方がいいかも知れませんね。会えるときには会いに行こうと思います。