キャラクターの元祖って?日本のキャラ史をざっくり紹介

生活の中にすっかり浸透しているキャラクターですが、キャラの原点をご存じですか?日本においてキャラの原点って何でしょうか。

日本の企業キャラの原点というと、現在でも知られているところでは、1940年代に登場した「コーワのケロちゃん」、50年代の「不二家のペコちゃん」、「黄桜のかっぱ」などが挙げられると思います。

企業キャラが登場した当時、地方自治体や団体などにキャラ的なものはほとんど存在しませんでした。ゆるキャラへと続くキャラの原点はこの頃の企業キャラといっていいと思います。

ゆるキャラというくくりでいうと、諸説ありますが1980年代に多数行われた博覧会に登場したキャラだといわれています。

このキャラ文化、どうしてこんなに日本に定着したのでしょうか。ここで、古い時代の文化から検証してみたいと思います。

日本では、八百万神や、妖怪といった物の怪(もののけ)の存在が古くから信じられてきました。また、お稲荷さんはキツネ、神社には狛犬などもあります。

芸能や文化にも、能や歌舞伎、おかめひょっとこ、焼き物のタヌキなど、探してみると色々ありますよね。

そして現代、アニメ文化も忘れてはなりません。登場するロボットやキャラが人気となり、プラモデルやフィギュアを求める人が多くなりました。アニメの世界の住人が立体となり現実に現れるという現象は、イラストだったキャラが着ぐるみになって登場するのと似ているように思います。

日本のキャラ文化は、こういったものが原点なのではないかと思います。古くからの信仰心や遊び心が、日本にキャラ文化を定着させる土壌を作ったのではないでしょうか。

さて、ここで少し海外のキャラ事情をみていこうと思います。海外着ぐるみにもなっているキャラの代表といえば、アメリカのディズニー、セサミストリート、マーヴェルなどがあります。あと、野球などのスポーツでも着ぐるみキャラが登場しています。

アメリカと日本の着ぐるみ、何となく違うなって思いませんか?何となく人感(ひとかん)があります。比較的きっちりとした感じがします。

対して日本のキャラは、かなりデフォルメした感じになって、海外のキャラより人感が出ていないものが多いと思います。基本的に日本のキャラは文字通りゆるいのが多いのです。

昔の妖怪の絵はおどろおどろしく怖いです。でも、よく見ると動作だったり見た目が愛らしかったりします。そしていつまでも語り継がれます。日本人は昔からキャラが好きだったようです。

私たち日本人は、昔からこういったキャラに触れてきました。そういった風土、土壌があったからこそ、今のキャラ文化が発展し、ブームが起きたのだと思います。

こんな古い時代から続いてるなんて、と思うかも知れませんが、DNAに染みついてるんじゃないかと思うくらい、キャラの歴史が日本にはあるのです。

ゆるキャラに興味がない、嫌い、と言う人は多いと思いますが、そんな人であっても、こういう文化の中で育ってきたわけですから、無意識的にでも興味は持っていると思っています。