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地元に来ないなら呼んでしまおう!キャライベントを主催してみる

遠方に住んでいる人にとって、地方のキャラに会いたいと思ってもなかなか会うことができません。遠征もそう頻繁にはできません。SNSでの写真などがイベントの様子を見るだけの人も多いです。

基本的にキャラは、呼ばれない限りイベントに参加することはありません。まれに、別の用事(本業の関係など)で来たついでに最寄りでやっているイベントに参加する、というキャラもいます。

地元のイベントが呼んでくれない、キャラが来てくれない、だったら自らイベントを主催してキャラを呼んでしまおう、というファンが現れました。その話を聞いたときは、凄い人がいるなぁと感心してしまいました。

イベント主催の経験がある人だけが計画するかというと、ほとんどの人はそうではありません。元々はただのファンであって、会いたいというその情熱で動いているのだと思います。

もし、初めてイベントを開催しようとしているのなら、お手伝いしてくれるスタッフを身近の人にお願いすることをお勧めします。慣れていないと色々な問題も出てきますので、人手はあった方がいいからです。

イベントをするには、キャラ運営とコンタクトを取って日程を決める必要があります。キャラに仕事があったり他のイベントと被ってしまっていたら開催できませんから、そこはしっかり詰めるそうです。

イベント開催となると、当然費用はかかります。会場の使用料、その他経費、キャラには往復交通費と泊まりが必要ならば宿泊費、あと出演料でしょうか。交通費出してくれれば行く、と公言しているキャラも多いので、あとは要相談、といったところだと思います。

日時を決めて、会場が決まったら、参加費をどうするか考えなくてはなりません。自腹で全て、というわけにも行きません。

そして参加者募集になると思いますが、参加者が少なければ催行を中止する、ということもあるかも知れません。参加したい人が参加できるように準備するのが腕の見せどころだと思います。

そしていよいよイベント開催となるわけですが、主催者は色々と目を配らなくてはいけないので、他の参加者よりはイベントを楽しめないかも知れません。でも、会えなかったキャラと会えるというのはどういう状態であれ嬉しいものです。

イベントが終わったら片付け、精算などやらなければならないことはたくさんあると思います。でもきっと、それと同じくらい達成感があると思います。

初めてファン主催イベントの話しを聞いたとき「なぜあの人が主催するんだろう」と不思議に思いました。イベンターなのか経験がある人だと思っていたら普通にファンだったので、情熱があればできるんもんなんだなと思った記憶があります。

これを見て、「私にもできそう」と思った人へ。これはあくまで一例ですので、実際に企画するときは、実際イベントを主催したことのある人やキャラに相談をしてからにした方がいいと思います。

その上で、もしやると決めたのなら、最後まで責任を持って立案、計画、開催をして、楽しいイベントにして欲しいと思います。

なぜそこまで?遠征してまでキャラに会いに行くファン心理

キャラが自分の身近でイベントをやったりするとは限りませんよね。行ける距離出鼻居場所でイベントが行われると分かると、少し悲しくなることがあります。

でも、遠征してくれたから会えたというファンもいますので、キャラには遠征をしてファンと会って欲しいと思っています。

そして、好きなキャラのためならと、はるばる遠征先まで行くファンがいます。もちろん仕事や家庭の事情などで行けない人の方がほとんどですが、行けるのなら行ってしまえ、というファンは多いです。

地元のキャラが地方に行くということは、遠征先はアウェーということになりますよね。そういうとき、イベントでよく会うファンが遠征先にいると、キャラはとても心強いそうです。

ファンも、もし遠征先でひとりぼっちだったら(実際には遠征先やその近郊にお住まいのファンが来てくれますが)と心配してしまうものです。もはや親心にも似た感じです。

また、好きなキャラが参加するイベントには絶対に行く、と決めているファンもいます。それだけキャラが愛されていると言うことですね。

遠征組は、仕事や遠征費のやりくりをして参加をしています。キャラファンじゃない人には、「キャラ相手に…」と思われそうですが、行きたいのですから、近くで応援したいのですから、それでいいのではと思います。

なぜそこまでして応援するのでしょうか。その原動力は一体どこから来るのでしょうか。それは、好きなキャラをただただ応援したい、それに尽きると思います。

応援することで何か見返りを求めているのではありません。純粋にキャラが好きで、ある人は心の支えだったり、ある人は生きがいだったりするのです。その感謝の気持ちを応援という形で表しているのだと思います。

キャラが好きというのは、広い意味で「趣味」の一つだと思っています。珍しいかも知れませんが、なかなか良い趣味ではないかなと思います。

「そんなことにお金使うなら別なことに使ったら?」、たまに言われたりもします。よくよく考えればおっしゃるとおり、かも知れません。でも、好きなことを楽しんでいるのだし、自分が納得しているならいいではありませんか。

例えば、アイドルに夢中になる人、アニメに夢中になる人がいます。スポーツや手芸、何かをコレクションすることが好きな人もいます。コンサートに行ったりグッズ買ったり、材料買ったりする、そういう人達と何にも変わりません。

キャラはファンになってくれる人への感謝を忘れません。ファンもキャラに対して敬意を表しています。決して一方通行ではない素敵な関係だと思いますよ。

これを読んでいる人は、ご当地キャラや企業キャラ、ローカルヒーローに興味を持ってくださっている人だと思います。食わず嫌いの人も多いと思います。

でも知ってください。キャラはファンにとって生活の一部です。なくてはならない存在です。そんな風に夢中になれるキャラって素敵な趣味ですよ。食わず嫌いにならないで、まずは触れ合ってみてください。きっと良さが分かります。

キャラにだって感情はある!やって良いこと悪いこと

キャラを知って、イベント行ったりSNSで交流したりするのはとても楽しいです。同じキャラのファンとも繋がることもあり、情報交換もたくさんできます。

お互い楽しくキャラと遊びたいところなのですが、ごくたまにマナーやモラルとしてどうなんだろう、というような行動をする人を見かけます。

マナーって何だろう、モラルって何だろう、というのを確認するために、数例挙げて考えていこうと思います。

イベントに行くと、キャラファンだけではなく、それとは関係なくイベントに参加している人も多数います。よくいるのが、キャラを叩いたり着ぐるみ(ガワともいいます)を脱がそうとする人です。

以前、あるキャラが地域PRのイベントをしていたときに、酔っ払っていたらしい数人の男性に囲まれ殴られたそうです。そして演者に怪我を負わせ、警察沙汰になりました。

その後、このような行為に及んだ人達が自ら名乗り出て、キャラ側に謝罪し、事態は一応収束しました。

もう一つ事例を紹介すると、子供をたき付けて殴らせようとする親がいます。「ほら、殴ってこい」と平気で子供に言うのです。実際その様子を目の当たりにして、悲しみと同時に怒りも感じました。

子供が無邪気に叩いたりするのは仕方ないにしても、子供の暴力を容認する親が本当にいるのです。その時はアテンド(キャラの補助をする人)が静止をしてくれました。

夢のないことを言えば、演者も人であり怪我もします。お話しするキャラは自分から止めるように言えますが、話さないキャラはそうはいきません。

近くにアテンドがいても防ぎきれないこともあります。キャラファンが注意しても聞いてくれない人も多いのです。

キャラは物ではありません。ちゃんと心があり、痛みを感じています。それに、着ぐるみも損傷して修理をしなければなりません。被害はみなさんが思っているほど少なくはないのです。

個人的にも、気付いたら「ダメだよー」と静止するようにはしています。でもやはり、側にいる大人にまずモラルを持ってもらいたいですし、ダメなことはダメと子供をしつけるくらいのことはして欲しいなと思いました。

近年SNSのマナーの問題がよく話題になります。キャラのアカウントに対しても心ないツイートをする人が多くなっています。そのせいで、アカウントを一時停止したキャラもいます。

以前公式キャラのアカウントに向けて誹謗中傷した人が、その企業から注意を受けたことがありました。場合によっては業務妨害にもなりかねません。よく考えてから呟いて欲しいと思います。

キャラに会ったら、たくさん触れ合ってください。側に行きたくても行けないという人を見かけたら、キャラに教えてあげたりして、たくさんの人に触れ合ってもらってください。

キャラがSNSにいたら是非話しかけたりイベントの写真を見せてあげてください。イベントで会えない人達との交流もキャラはとても楽しみにしています。

そして、ある程度触れ合ったら次の人に譲ってあげてください。キャラもたくさんの人と触れ合いたいと思っています。

どんな場面でもそうですが、やって良いことと悪いことの判別ぐらいはできるようにしておきたいし、して欲しいなと思います。

ファンとの繋がり~SNSでキャラとお話ししよう~

インターネットの普及により、キャラ自らが情報発信することが多くなりました。Twitterやfacebook、Instagramなどを利用してファンと交流したりイベント情報を流しています。

お話しのできないキャラでも、SNSだったらファンと会話して交流できますので、イベントでは伝えきれないことをたくさん話してくれます。頻繁にリプライしてくれるキャラもいます。

キャラと会話をするだけではなく、キャラの存在を自分のフォロワーに知ってもらうということができるのもSNSの良いところです。

まずは、好きなキャラがSNSをやっているかどうか確認してみてください。そして気軽にフォローしてあげてください。気付いてもらえればフォローバックをしてくれるかも知れません。キャラからのフォローバックは意外と嬉しいものです。

そして話しかけてみてください。「イベント行ったよ」「写真載せたよ」など、日常の何気ないお話しでもいいと思います。時間があれば返事してくれるかも知れませんよ。

ファン同士の交流にもSNSは役立ちます。イベント会場で知り合って相互フォローをしたり、SNSで知り合ってイベント会場で会うということもあります。お互いの情報を交換したり、他のキャラを紹介してもらえたりと、結構楽しいです。

キャラ好きの人は恥ずかしがり屋の方が多いように思います。「そんな、人付き合いなんて無理」と思っている人もいると思います。

「自分は一人でいい、一人で楽しみたい」というスタンスでなければ、キャラ友を作ってみてください。キャラのお陰で積極的になった、友達が増えた、という人も実際います。キャラが繋げた不思議な縁ですね。

イベントの写真を上げるときに、写真にタグ付けをしたり、ハッシュタグを使ってキャラの名前を載せると、キャラを知らない人が興味を持って、タグをクリックしてくれるかも知れません。

ハッシュタグは便利なもので、キャラ自体が「エゴサーチ(エゴサ)」をして自分についてのツイートや写真を見つけると、リツイートしたり内容についてお返事をくれたりします。

こういうタグ付けしてのツイートや写真アップはキャラの宣伝になるようで、喜んでくれるキャラも多いです。ファンとしても、好きなキャラにファンが増えるのはとても嬉しいことなのです。

最後に少し、ネット上でのモラルの問題に触れておこうと思います。ここは外すわけにはいきません。

残念ながらキャラに対する誹謗中傷や暴言をSNSや掲示板に書く人増えています。そのせいで、SNS活動を一時休止したキャラもいました。意見や感想はいいとしても、事実無根の噂話とか、過激な発言はやめて欲しいです。

また、個人的な文句を呟いているキャラアカウントをたまに見かけます。キャラとして何かしらの意見を言うのはいいとしても、個人的な苦情などをしてしまうキャラ(多くは演者本人)が比較的多いのです。

こういった場合、キャラのイメージが壊れたり、いわゆる炎上騒ぎになることもあります。当たり障りのないことだけを呟けとはいいません。ただ、キャラのイメージを壊すことはしないで欲しいなと思います。そういうことは個人アカウントでして欲しいです。

キャラと接するときだけではありません。普段からネット上のモラル意識は持っておきたいものです。

キャラフェスやコラボイベントなら全国のキャラに会える

キャラに会うならイベントに行こう、というお話をしました。ご当地キャラなら地元のお祭り、企業や団体のキャラならばプロモーションイベントなどがあると思います。

たまに、お友達キャラがそのイベントに遊びに来てくれたりもします。そうすると、色んなキャラに会えるので嬉しくなりますし楽しいです。

そんな地元密着型のイベントも楽しいのですが、全国からキャラが一堂に会する大きなイベントも年に数回、各地で行われています。

イベントにもよりますが、普段接点のないご当地キャラや企業、団体キャラが多数参加します。また、ローカルヒーローにも全国のヒーローが集まるという何とも壮観なイベントがありますし、ゆるキャラとヒーローが共演するイベントもあります。

ご当地キャラの大きなイベントで、今思いつくものを上げるとすると、「世界キャラクターさみっとin羽生」「ご当地キャラ博in彦根」「ご当地キャラクターフェスティバルinすみだ」でしょうか。これらは毎年開催されています。

LHが集まる大きなイベントというと、「日本ローカルヒーロー祭」が大きいかと思います。あと、ご当地キャラも多数参加する「ご当地キャラこども夢フェスタin白河」も有名な大イベントです。

LHは特に関西や、九州、東北福島にはヒーローが多いので、頻繁にコラボイベントを開催しています。キャラが多い地域の人は羨ましいですね。

キャラ主催の小規模イベントも全国的に行われています。ただし、有料の場合が多いです。「有料なら行かない」「キャライベは無料が原則」という人もいますが、会場費などの手配にはやはりお金がかかります。

もちろん無料でやってもらえるとそれはそれでありがたいですが、キャラがどれだけ苦労してるかとかが分かってくると、むしろ参加費徴収して欲しいと思ったりします。ファン心理とでもいいましょうか。

キャラ主催のイベントは、キャラのSNSなどで告知されますので、好きなキャラは是非フォローしてチェックしてみてください。

規模の大きいイベントとなると、キャラが複数参加したコラボショーがよく行われます。普段会うことのない遠く離れた地域のキャラ同士が共演するわけです。

それに、スペースや時間にもよりますが、キャラ同士並んでもらって写真を撮らせてもらうこともできるかも知れません。お友達同士のキャラが会話(もちろんお話しするキャラ以外声は出しませんが)しているのを見るとほのぼのしますよ

最後に、色んなイベントに参加して、これはちょっと…と思ったことをいくつかご紹介します。

キャラを必要以上に独占していると、他のファンやキャラに興味を持ってくれた人が近づけない、ということがあるそうです。イベントに頻繁に来たりして顔見知りの間柄だったり、滅多に会えないと、ついつい長話をしてしまいますよね。

キャラも色んな人と触れ合いたいと思っているので、恥ずかしくて近寄れない、話しかけられないという人を見かけたら、是非譲ってあげてください。

次に、写真を上げる場合は、自分もしくは許可を得た人以外はモザイク処理などをしてあげてください。スタッフの方が写っていた場合にも一応確認してあげてください。また、写真を撮ろうとしている人に気付いたら、自分が写り込まないように移動してあげるといいと思います。

イベント規模が大きくなると、参加キャラの多さはもちろんファンや一般客も多数来場します。通路が狭くてキャラの物販ブースやステージへの移動が大変なこともあります。

通路を塞いだり物販などの列に横入りしたりしてトラブルになることもあります。お互い譲り合いの精神で、みんなで楽しめるようにしていきましょう。

ファンとの繋がり~キャライベントに行ってワイワイしよう~

ご当地キャラは、地元のイベントや他の地域などのイベントで地元PRをしています。PRだけではなく、グリーティングなどでファンと触れ合ったり他のキャラと共演したりもします。

せっかくキャラのことを知ったりファンになったのなら、お近くでイベントが開催されていたら、是非会いに行ってください。

ここでは、キャラが登場するイベントの楽しみ方を、いくつかイベントに参加した経験を含めてご紹介します。楽しみ方は自由です。自分で思い思いの楽しみ方を見つけてください。

ご当地キャラは、地元PRをするために誕生したことはご存じだと思います。また、人々を楽しませる、喜ばせることも目的の一つです。いつもお世話になっている地元の方々のために地元のお祭りなどのイベントに参加している他、他地域のイベントにも参加するキャラもいます。

キャライベの一番の魅力は、やはりネットや印刷物でしか見たことないキャラに実際に会えるというところではないでしょうか。また、LHですと実際に迫力あるショーが観られるのも魅力です。

実際キャラに会うと分かりますが、その容姿と相まって仕草がとても可愛いです。お話をしないキャラは尚更、その動きで感情を表現します。実際会ってこそ分かる魅力なのです。

また、お話しのできるキャラなら、もちろん直接会ってお話しができます。言うなれば「肉声」でもって会話ができるわけです。最近はお話しするキャラが増えてきましたので、是非話しかけてみてください。

もしSNSで絡んだことがあったら、アカウント名で名乗ってみてもいいと思います。SNSも実際に演者が行っているのがほとんどですので、覚えていてくれているかも知れません。

キャラ自身も、誰がどのアカウントの人なのかというのを知りたいと思っているそうです。会えたことを喜んでくれますし、ファンとしても覚えていてくれたことで次のイベントで会うことやSNSでの交流がより楽しくなります。

会ったりお話ししたりするだけではなく、一緒に写真を撮ったり、キャラやショーを撮りたくてイベントに来るという人もいます。キャラファンにはカメラを趣味にしている人がたくさんいます。

撮った写真は、SNSでシェアして、イベントに行けなかった人にイベントの様子を教えてあげたり、キャラに興味のない人に興味を持ってもらえたらという思いで公開しています。

地方で行けなかったり、お仕事などで都合がつかなかった人にとっては、こういう写真やSNSでの情報はとてもありがたいのです。

SNSに写真を上げるときに気を付けなければならないのは、人が写り込んでしまったときどうするかということです。許可を得ているならまだしも、何の加工をせずに上がっている写真をよく目にします。

そういう写真はモザイクをかけて個人識別しないようにした方がいいです。難しいことをいうと、プライバシーの侵害云々に関わることですし、公開されることをよしとしない人もいます。そういう心配りも大切だと思います。

「楽しみ方は自由」と書きましたが、写真を上げることもそうですし、やはり他の人やキャラ自身に迷惑をかけない、イベント自体に迷惑をかけない、というのは楽しむためにもとても重要なことです。

一人一人が気を付けて、自分たちもイベントを作っているんだという気持ちで楽しんで欲しいです。そして素敵な思い出を作って欲しいと思います。

キャラクターとコスプレの違いは?似てるようで違います

立体化したキャラというと、個人的にはご当地キャラなどを思い浮かべるのですが、もしかしたら「コスプレ」を思い浮かべる人もいるかも知れません。

地域PRなどをするご当地キャラやローカルヒーロー(LH)のことを「コスプレの延長」などと言う人がいます。ここでは、ご当地キャラやLHとコスプレの違いを考えてみようと思います。

コスプレとは、「コスチュームプレイ」という和製英語の略で、主にアニメや漫画、ゲームなどのキャラクターに仮装することです。今では海外でも通じる日本語の一つになっています。

コスプレをする人たちのことを「コスプレイヤー(レイヤー)」といいます。彼らの衣装は、専門業者に発注するかコスプレ衣装として販売されているもの、もしくは自作だそうです。

レイヤーとしてコスプレをする主な目的は、キャラになりきること、キャラをリスペクトすることであり、多くのレイヤーはその自分の姿を見てもらうためにコスプレイベントに参加しているのだそうです。

対してご当地キャラやLHの多くは、その地域、企業、団体などのPRをするために誕生しました。始めこそイラストのみでPR冊子に載る程度だったかも知れませんが、後に着ぐるみとなり、イベントなどで直接PRをするようになりました。そして現在のゆるキャラ文化へと発展していったのです。

コスプレは「元々あるキャラ、もしくはそれをイメージした仮装」、ご当地キャラやLHは「基本的にオリジナルであること」が大きな違いかと思います。

なお、ご当地キャラとしてデビューするには完全オリジナルでなければなりません。著作権などの関係で(タイアップ的なものがあれば別ですが)、既存のデザインをそのまま使用したり、既存のキャラと誤解されるようなデザインにはできないのです。

もちろん、コスプレも著作権などが絡むところではありますが、作品の宣伝にもなるし、個人で楽しむだけであればと、好意的に捉えられているか、黙認されています。

ここまでで一つ疑問が出てきてしまいました。コスプレには「オリジナルキャラのコスプレ」というのもあるので、大きくくくるとご当地キャラやLHもコスプレなのかも知れないということです。

そう言われてしまうと身も蓋もないのですが、確かにおっしゃるどおりという気はします。ただ、製作過程や目的を考えると、やっぱり違うと思います。

個人的には、「変身願望があって、好きなキャラやなりたいキャラに扮する」のがコスプレで、「地域などのPRや地域活性化のために活動する」のがご当地キャラやLHだと思っているのですが、どうでしょうか。

また、ご当地キャラは「見せる」ことより「PR活動をしてなおかつ楽しませる」ことに重きを置いていると思うので、その点でも違うかなと思っています。

ご当地キャラとレイヤー両方が参加しているイベントも多数あります。両方楽しめるこういうイベントも面白いです。是非参加して両方の楽しみを見つけてみてください。

地域を守る!モフかわのキャラとは違ったローカルヒーローの存在

一口にキャラといっても色んなタイプがあります。ここでは、「ローカルヒーロー(LH、ご当地ヒーロー)」について見ていこうと思います。

LHとは、見た目が特撮ヒーローのようで、主にアクションなどのショーをして地域やイベントを盛り上げたりするキャラのことをいいます。デザインやショーのクオリティから特撮ファンからも支持されています。

LHの原点はというと、1973年に東北ローカルで放送されたヒーローだといわれています。全国ネットの特撮ヒーローかと思いきや、やっぱりLHにも元祖がいたんですね。

当然ながらLHも公認、非公認いますし、公認になる過程もご当地キャラと同じです。また、ご当地といってもその地域PRのためというだけではなく、ショーなどを通じて想いを伝えたいと活動を始めたLHもいます。

また、アクションショーなどはせずグリーティングのみするというLHもいます。「グリーティング(グリ)」とは、英語で「挨拶」を意味する言葉で、キャラ界隈では、決められたエリアを歩いたりしてファンと触れ合ったりすることを言います。

LHには、お話しをするキャラがふわモフ系キャラより多く存在しています。そのため、グリの時にはファンに話しかけたりして交流することが良くあります。話せると知らない人はビックリしますが、それが逆に面白いようで、近寄ってきて話をしていく人もいます。

アクションショーをするLHは大体チームで活動しています。当然敵役である「ヒール(またはヴィラン)」も在籍していて、お話しをするヒールもいます。

ショーの時はヒーローと戦っているヒールですが、グリの時間になると一変します。もちろんショーの怖いイメージのまま接するヒールもいますが、それでも子どもたちに対してはとても優しく接します。ヒーローよりヒールが好きだというファンも多いです。

LHはどちらかというと、個人が立ち上げて活動を始めたというケースが多く、「趣味の延長」と捉えられがちで、実際そのような動機で始めたというLHもいます。

「ショーなどを通じて想いを伝えたいと活動を始めたLHもいる」と紹介しましたが、地域PRというよりは本格的な特撮ヒーローとして活動をするLHも少なくありません。

自分たちで特撮ヒーローを作りたい、というのが根底にあって地方で誕生したので、大手特撮ヒーローとは区別してLHと呼ばれるようなりました。

ご当地キャラもLHも、子どもたちを喜ばせたい、社会に貢献したいという想いがあって活動しているという点では同じです。

ご当地キャラのイベントと同じように、LHが集まる大きなイベントもたくさんあります。それだけLHは支持され、そして数も増えているのですね。ご当地キャラ界隈に負けず、LH界隈も賑やかです。

ゆるキャラの説明するときに、「個人で活動しているキャラは本業がある」、と書きました。近年では、製作過程でスポンサーを見つけたり、デビューしてスポンサーが付いたり、会社を立ち上げてLHを本業にするケースも増えています。「職業、ローカルヒーロー」って、なんかワクワクしませんか?

余談ですが、「自分はゆるキャラだ」というLHがいれば「自分はヒーローだ」というゆるキャラもいます。ややこしいですね。ともあれ、どんな呼ばれ方でも応援したくなるのがご当地キャラ、LHの魅力なのです。

モフモフからツルツルまで!キャラの種類を見た目で分けてみよう

キャラと一口に言っても、種類は様々です。ふわふわモフモフだったりビニールだったり、モチーフが動物だったり実在の人物だったり。そんなキャラを見た目や質感などで分けてみようと思います。

まず表面素材で分けてみましょう。着ぐるみの大半はモフモフの起毛素材で出来ています。なでると気持ちいいし、動物系だとその質感が相まって可愛さも増します。マスコット人形としてグッズにしたときも、質感そのままだったりするのでファンには喜ばれます。

次にビニールのような素材の着ぐるみです。起毛素材よりも移動が楽で比較的水には強いですが、だからといって雨の中でも活動するわけではありません。

ちなみに、いわゆるローカルヒーローの多くはFRPという素材が多く使われています。ガラス繊維をプラスチックで固めたものです。ヒーローはアクションをすることが多いので丈夫である必要があるからです。

次に着用方法で分けてみましょう。ふわモフ系キャラの多くは頭があって胴体、足と手が分かれています。頭と胴のツーピースのキャラもいます。頭は骨組みを入れて形作ったものに布を貼ります。胴体には何も入れないか骨組み、あるいはウレタン素材で形を作っています。

もう一つはワンピースで、中に空気を送り込んで膨らませるものです。これはビニール素材のキャラに多い着用方法で、着たときは小さくても空気を入れて膨らますことで大きくなります。欠点としては、穴が空いたり装置が壊れた場合、空気が抜けて見るも無惨な状態になってしまうことでしょうか。

これ以外にも、段ボールでマスクを作ったり全身タイツだけだったりと、特に個人活動のキャラは、低予算ながら工夫を凝らして製作されています。

一般的に使われている素材としては、ふわモフ素材かビニール素材の二種類になると思います。いずれにせよ、夏は特にとても暑くなるので、休憩と水分補給は欠かせません。

次にデザインの元となったモチーフ別に分けてみましょう。実在の動物、植物、歴史上の人物、それから実在しない空想の生き物など、それはそれは千差万別です。

特有の動植物がいるご当地だと、その動植物をモチーフに作られたりしています。クマやウシ、パンダなどが多いかなと思います。

偉人を輩出してたり武将ゆかりの地だと、徳川家康や真田幸村などをモチーフに可愛いキャラがいます。武将と動物を合わせたキャラなんてのもあります。

架空の存在、例えば妖精や妖怪、何かを擬人化したものなどもとても多いです。妖精だったり、神様だったり、カッパや龍神なんていうのもあります。

ちなみに、LHも同じように動植物や偉人、架空の存在をモチーフにデザインされています。敵役も同様です。生物的だったり機械的だったり、カッコ良かったりかわいかったり。LHは特に、デザインを見てるだけでも楽しいです。

このように、キャラを作る際には、素材やデザインに工夫を凝らして他とは違うものをと努力をしています。製作過程はかなり真面目、決してゆるくありませんね。

キャラクターの元祖って?日本のキャラ史をざっくり紹介

生活の中にすっかり浸透しているキャラクターですが、キャラの原点をご存じですか?日本においてキャラの原点って何でしょうか。

日本の企業キャラの原点というと、現在でも知られているところでは、1940年代に登場した「コーワのケロちゃん」、50年代の「不二家のペコちゃん」、「黄桜のかっぱ」などが挙げられると思います。

企業キャラが登場した当時、地方自治体や団体などにキャラ的なものはほとんど存在しませんでした。ゆるキャラへと続くキャラの原点はこの頃の企業キャラといっていいと思います。

ゆるキャラというくくりでいうと、諸説ありますが1980年代に多数行われた博覧会に登場したキャラだといわれています。

このキャラ文化、どうしてこんなに日本に定着したのでしょうか。ここで、古い時代の文化から検証してみたいと思います。

日本では、八百万神や、妖怪といった物の怪(もののけ)の存在が古くから信じられてきました。また、お稲荷さんはキツネ、神社には狛犬などもあります。

芸能や文化にも、能や歌舞伎、おかめひょっとこ、焼き物のタヌキなど、探してみると色々ありますよね。

そして現代、アニメ文化も忘れてはなりません。登場するロボットやキャラが人気となり、プラモデルやフィギュアを求める人が多くなりました。アニメの世界の住人が立体となり現実に現れるという現象は、イラストだったキャラが着ぐるみになって登場するのと似ているように思います。

日本のキャラ文化は、こういったものが原点なのではないかと思います。古くからの信仰心や遊び心が、日本にキャラ文化を定着させる土壌を作ったのではないでしょうか。

さて、ここで少し海外のキャラ事情をみていこうと思います。海外着ぐるみにもなっているキャラの代表といえば、アメリカのディズニー、セサミストリート、マーヴェルなどがあります。あと、野球などのスポーツでも着ぐるみキャラが登場しています。

アメリカと日本の着ぐるみ、何となく違うなって思いませんか?何となく人感(ひとかん)があります。比較的きっちりとした感じがします。

対して日本のキャラは、かなりデフォルメした感じになって、海外のキャラより人感が出ていないものが多いと思います。基本的に日本のキャラは文字通りゆるいのが多いのです。

昔の妖怪の絵はおどろおどろしく怖いです。でも、よく見ると動作だったり見た目が愛らしかったりします。そしていつまでも語り継がれます。日本人は昔からキャラが好きだったようです。

私たち日本人は、昔からこういったキャラに触れてきました。そういった風土、土壌があったからこそ、今のキャラ文化が発展し、ブームが起きたのだと思います。

こんな古い時代から続いてるなんて、と思うかも知れませんが、DNAに染みついてるんじゃないかと思うくらい、キャラの歴史が日本にはあるのです。

ゆるキャラに興味がない、嫌い、と言う人は多いと思いますが、そんな人であっても、こういう文化の中で育ってきたわけですから、無意識的にでも興味は持っていると思っています。